本作開始前より次元大介役が小林清志氏から大塚明夫氏へと交代するアナウンスがなされていました。
遂に次元も交代か。
ルパン三世の配役は担当声優の高齢化や死去によって声優が変わってきましたが、唯一パイロット版から不変だったのが次元大介役の小林清志氏。
彼の交代によってオリジナルキャストが全員卒業となります。
今回が最後の出演となるそうで、小林清志送別会とも言うべきエピソードでしたね。
時代の変化に付いていけない。
思えばPART5当たりから次元が時代の変化に戸惑っている描写はありました。
インターネットにSNSにドローンと「血の通っていない」相手に困惑。
外見だけ見るとむしろ五エ門の方が時代錯誤感あるんですが、一番保守的なキャラとして描かれていたわけです。
こちら恐らく中の人をダブらせた演出なんでしょうか。
実際に見て見ると「流石にこれは…」と思わざるを得ない。
次元の声が老けている、という声は前々から言われていました。
そりゃ中の人が80代だし、むしろよくここまで持ったなと。
小林氏が長く次元役を務められたのは「ルパン三世」以外の仕事もやっていたからだと思います。
サザエさんやドラえもん声優もそうですが、時が経つに連れ「これ以外の仕事やってない」声優が多かった。
例外的に小林氏だけが他のアニメやナレーションの仕事を積極的にこなしてきた。
高齢化するにつれ他の声優陣の声が衰える中で一人元気だったのが小林氏。
しかし遂に厳しい所まで来てしまった。
贔屓目に見ていた私からも「何言ってるのか分からない所がある」と思ってしまった。
本人は死ぬまで次元役をやりたかったみたいな話もありますが、ここで引くのは十分ありかと。
本編の話に移りますが、いつも通りひと仕事するルパン一味。
しかしドローンを使い、プラスチックの電子制御銃を使う相手に辟易する次元。
この銃一見グロックっぽいですが、水色で液晶付いていたりと水鉄砲みたいですね。
加えてトリモチなど非致死性武器で捕らえようとしてくるのもお気に召さないと。
多分「殺るか殺られるか」の世界を生きてきた次元には敵として物足りないんでしょうね。
その後一度囚われますが、楽々と脱走。
今回は不二子も裏切らず無事大金をせしめます。
ところが次元の様子がどうもおかしい。
一人ひとりと会話するものの、全員につっかかる様な物言い。
次元らしくない。
今までの次元と言うとルパンに最も近く、また他のメンバーとの間を取り持つ「組織の生きた接着剤」みたいな立ち位置に見えました。
その彼が今回は自らギスギスを生むような発言をしまくると。
そうは言ってもピンチになれば協力するのは変わらないんですが。
アジトに銭形がやって来て、すかさずドローンを展開。
Part5でもタブレットを使っていましたが、ハイテク駆使するとっつぁんが一番違和感ある。
ルパンたちよりも年上に見えますからね。
昔は「昭和一桁生まれ」なんて言われていましたからね、最近は設定に無理があるのか使われません。
意外とルパン並みに柔軟な思考を持っていたという事でしょうか。
逃げるルパン一味ですが、いつもどおり五エ門がしんがり…と思いきや今回のケツモチは次元。
銭形や部下やドローンに囲まれて一見勝ち目なしに見えます。
遂にやけくそになったか次元。
どっこい酒とダイナマイトのトラップであっという間に片付けた。
ここで次元大介のテーマ「トルネイド」が流れるのが最高にカッコイイ!!
まだまだ若いモンには負けん!
次元も中の人もそう言っているかの様に見えましたね。
そして次元役の小林氏最後の出演は終了。
1969年(昭和44年)のパイロットフィルムから2021年(令和3年)のPart6まで52年間、本当にお疲れさまでした。
次回はルパン三世 PART6 第1話 『シャーロック・ホームズ登場』です。
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