宇宙世紀のガンダムが、最新の映像で見られる。
ガンダムUCの時にも言いましたが、これが嬉しい。
逆襲のシャア以降の作品というと上記ガンダムUCやガンダムNTなどがあります。
しかしこれは後付け的に付け足されたもの。
今回の「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」は逆襲のシャア公開直後に続編として発表されていた作品です。
それだけに思い入れもひとしおです。
とりわけ宇宙世紀100年以降というのは一つの節目を感じますね。
冒頭15分がYoutubeで公開。
こちらガンダムUC以降定着した感のある宣伝方法ですね。
ハイジャックされた飛行機でジョン・ウィックばりのアクションで敵を倒していく青年。
彼こそは逆襲のシャアから12年後のハサウェイ・ノアであると。
これ自体は中々見ごたえのある内容でした。
でもやっぱりモビルスーツ戦が見たい。
そんな訳で劇場まで見に行ってしまいました。
あの複雑怪奇なデザインが動く!
長らく映像化されなかった理由の一つはΞガンダムやペーネロペーのデザインだと思います。
これとSガンダムはとにかく複雑なデザインをしています。
こちら3DCGでなければ実現できなかったでしょうね。
飛ぶガンダム。
歴代のガンダムにはいつも革新的な機構が搭載されていました。
・ビームライフル&ビームサーベルを装備したガンダム
・変形機構を取り入れたZガンダム
・ハイメガキャノンを持ったZZガンダム
・フィン・ファンネルを備えたνガンダム
機動戦士ガンダムでも「モビルスーツが飛んだーーー!」というシーンがありますが、あれはあくまでもジャンプ。
機動戦士Zガンダムに登場したバイアランも非変形で飛行できますが、あちらはジェット推進で無理やり飛んでいる様です。
今回のΞガンダム最大の特徴は「初のミノフスキークラフト搭載機」大気圏内で下駄を使わず飛行形態にもならずビュンビュン飛び回れることです。
声優の変更に関して。
元々ハサウェイ・ノアを演じていたのは佐々木望さん。
しかし今回小野賢章さんに変更されていますし、他の声優陣もゲームから一新されていますね。
声優が変更されるのは残念ではありますが、この作品に関してはまあ納得しています。
だって元が33年前のキャスティングだもの。
更に言えば劇中のハサウェイも13歳から25歳に成長していますしね。
加えて納得した理由はこの作品が「佐々木望さんをリスペクトしている」と感じたからです。
実は佐々木さんは本作に出演しています。
ハサウェイを事情聴取するゲイス・H・ヒューゲスト役で。
図らずも、いや図ったとしか思えない「新旧ハサウェイの絡み」が見られます。
更にその上役ハンドリー・ヨクサン役が山寺宏一さん、こちら「逆襲のシャア」でギュネイ・ガスを演じていましたね。
かいつまんだあらすじ。
謎のテロ組織マフティーとその首領「マフティー・ナビーユ・エリン」。
彼らはテロによって特権を貪る政府高官の暗殺を行っていると。
その正体こそ誰あろうハサウェイ・ノア。
彼はロンド・ベル司令ブライト・ノアの息子という立場を隠れ蓑に、その父親と相対するようなテロ行為を行っていた。
対して連邦軍基地司令としてマフティー対策に乗り出すケネス・スレッグ大佐。
この2人が謎の少女ギギ・アンダルシアを挟んでストーリーが進んでいきます。
たまたまハイジャックに遭遇したことで奇妙な縁が出来てしまう3人。
中でもギギはトリックスターのように2人の間を行き来していますね。
将に魔性の女といった感じです。
クェス・パラヤにも通じるものがあります。
ハサウェイはこういう女性と縁ができてしまうものなんでしょうか。
年齢が気になる。
ギギを挟んで恋のライバルみたいな感じになるハサウェイとケネス。
でもケネスに昔から違和感ありました。
普通基地司令とか大佐ってかなり年配ですよね。
今回3人の年齢を確認した所、
- ギギ…19歳
- ハサウェイ…25歳
- ケネス…37歳
ギリ10代と20代半ばとアラフォーで年齢バラバラ、特に37歳バツイチが19歳の娘を巡って25歳と争うというのは何ともシュール。
まあ「愛があれば年の差なんて」と言いますし、本気じゃないかもしれませんがどうもしっくり来ない。
どちらかというとペーネロペーに乗っているレーン・エイムがMSでも女性でもライバル、という方が納得が行きますね。
因みにペーネロペーと表記されていますが劇中では「ペネロペ―」と言ったりしてますね。
ハサウェイの撃墜数1!?
劇中でケネスはハサウェイを高く評価しており、レーンの発破がけに利用したりしています。
子供ながらMSを操縦し、シャアの反乱で1機撃墜した。
どうやらこの話が広く伝わっているらしいのです。
ちょっと待て、その撃墜した1機ってどっちだ。
映画「逆襲のシャア」でハサウェイが撃墜したのはチェーンのリ・ガズィです。
クェスを撃墜されて逆上、誤射ではなく殺意を持って殺害したものです。
まさかこれが評価されているというのか。
有名な話ですが、小説版と映画では内容が違っています。
小説版ではクェスを撃墜したのはハサウェイ、何故ならチェーンが登場していないからです。
そして小説版のアムロの恋人は「機動戦士Zガンダム」で出会ったベルトーチカ。
しかも小説のサブタイトル「ベルトーチカ・チルドレン」が示すようにベルトーチカはアムロの子を妊娠している。
主人公に妊娠した彼女が居るってどうなんだ。
これが嫌気されて映画版でベルトーチカはチェーンに置き換えられたと言われています。
映画版から続いているのか、小説版の続きなのか。
ハサウェイ何も言わないので、どちらとも取れる様になっていますね。
杜撰なテロと、雑な対処。
ハサウェイが地球にやってきたのはテロを起こすためです。
当然ギギに構っている暇はありません。
到着早々部下を使って陽動をしかけるハサウェイ。
自分のホテルを襲わせることで「俺も被害者」を装いつつ仲間と合流する。
そんな手はずだったと思います。
ところがギギを放っておけないものだから、一緒に逃げちゃって仲間と合流しようにも出来ない。
正体バレちゃいますからね。
挙げ句自分の仕掛けたテロ攻撃で何度も死にそうになる。
他方連邦軍もまあ対応が酷い。
市街地なのにお構いなしにライフルをぶっ放し、まるで人が居ないかの様な戦いを繰り広げる。
流れ弾がそこかしこに命中しますし、弾いたビームライフルが落下してくるし、拡散したビームが火事を起こす。
もちろん人に当たったら即死でしょう。
傍目にはどっちもどっちですが、特に体制側がこんな荒っぽいことやってる様じゃ誰も支持しませんよね。
テロリストと一緒に平和乱しまくりです。
遂にΞガンダム登場!!
それでもどうにかこうにか仲間と合流するハサウェイ。
そして遂にハサウェイはΞガンダムを受領。
この時「クスィー・ジー」って言ってるのが印象的。
直後にアムロの声が聞こえてビックリ。
言われなくても!!
反論するハサウェイ、アムロを尊敬していたんじゃないのか。
或いは上手くやれない自分自身に苛立っているのでしょうか。
ともあれ歴代ガンダムのごとく、ぶっつけ本番でΞガンダム出撃です。
そして追いかけてきたレーン・エイムのペーネロペーと激闘を繰り広げる。
ただ残念なのが舞台が夜なので、暗くてガンダムはじめMSが良く見えません。
どんな顔をしているのか、どんな武器をつかっているのかが分かりにくい。
こちら第1話ということで意図的に見づらくしたんじゃないでしょうか。
次回以降は明るい所でモビルスーツ戦が見られることを期待します。
映像もキャラクターも美しいし、次回以降も期待が持てる。
加えて作画も最後まで崩れなかったのが良かったです。
実は「ガンダムNT」も劇場で鑑賞したのですが、こちら途中から作画が明らかに低下していました。
サンライズ、それもガンダムで作画が崩れると思わなかったのでショックを受けたものです。
少なくとも今回はそれがありませんでしたね。
あと気になっているのは全3部作という事ですが…ホントに3部で終わるのかということ。
「ガンダムUC」みたいに伸びる可能性もありそうですね。
個人的にはその方がドラマを一杯詰め込めるので嬉しいですが。
おまけ、ジョリビーが出てた。
フィリピンのファーストフード、ジョリビーがそのまんま劇中に出ていましたね。
某フィリピン在住Youtuberの話に出てきて知っていたので、見た時は驚きました。
スポンサーなんでしょうか。
ジョリビーについては味付けは甘めで、日本にはまだ進出していないそうです。
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