来ないのはショックだから。
甲子園目指していたエゾノー野球部が敗退して以降駒場は学校に出てこない。
心臓に毛が生えてそうなあの男でも流石に塞ぎこんでいるのか。
でも可能性は十分示せたし、来年があるさ!
しかし来年は永遠に来なかったんですね。
何故かエゾノーで飯食っている南九条あやめ。
聞けば一人空きができるから編入考えているんだとか。
ホントに編入出来るの?普通受験で御影の一年後輩になるんじゃなかろうか。
ところがその空いた枠というのが駒場だというから一同仰天。
駒場牧場の経営が立ち行かなくなり離農(=倒産)、駒場もエゾノーを退学して働くという話が進んでいた。
ただし御影は知っていた模様。
ここで「何故教えてくれないんだ!」というのはナンセンス。
人の家業が潰れるかもしれない話なんて、親しい友人でもうかつに口に出来る訳ありません。
こればっかりは本当にどうしようもない。
断らない男にして人事でも抱え込んでしまう男である八軒。
結果倒れたりもしたのですが、これは量が多くて処理しきれなかっただけ。
単純に金が無い。
という問題は高校生じゃ逆立ちしてもどうしようもない。
そもそも高校生でどうにかなる金の問題なら大人で何とかならない筈がありません。
八軒まで話が回ってきた時点で状況は詰んでいるんです。
加えて仮に今回金を用意したとして、駒場牧場は今後やっていけるのかという問題があります。
駒場母には経営の才能が無いのではという事です。
結局潰れるのもそこに根本的な問題があるんじゃないかと。
年老いて使い物にならない牛でも手放せない。
情に流される人間は人としては好感が持てますが、経営者としてはアウト。
売れるものを作って金を稼ぐ事が出来ないとまた借金が嵩むだけじゃないのかと。
世の中には「好きにやって大儲け」出来る人も居るかもしれませんが、ごく一部でしょう。
おせっかい上等。
巷では駒場への同情論よりも経営についての話でもちきり。
サラリーマン家庭の八軒と違って他の連中には「明日は我が身」と他人事じゃない。
下手に手を出せばこっちまで危うい。
挙句駒場から「ウチの借金の保証人は御影ん家」と言われればもう完全シャットアウトです。
ヘタすると駒場家の借金が御影の家に降りかかり、連鎖倒産の危機もありうる。
プロ野球へ行って借金も返済、そして駒場牧場を立て直す!
意欲も才能が十分ありながらあと一歩及ばず。
離農に退学とこれまでの努力が全て無駄になってしまった駒場。
しかし駒場はもう割り切っている。
彼は見た目だけじゃなくメンタルも高校生離れし過ぎですね。
もう完全に出る幕が無いと思われた八軒ですが、御影の手を掴んだ。
ただの勢いなのか、それともまだ手があるのか。
思いつくのは「あの」親父に頭下げて金借りるぐらいしか無い。
でも多分断られそうなんですがどうするのか、という所で次回です。
裏の主人公。
家は農家で、夢があり、才能もあり、御影とは幼なじみ。
駒場は八軒と対照的なキャラクターとして配置されていた気がします。
そして八軒が夢や希望について考えるようになった時彼の役割は終わったのではないか。
加えて駒場が去る事が八軒の更なるステップアップの足がかりとなる。
でもこのままフェードアウトするにはあまりにも惜しい、どこかでまた繋がって欲しいですね。
本人の次にショックなのは。
サヨナラエラーした雨竜先輩じゃないでしょうか。
来年こそ駒場に借りを返したいと思っていたはず。
しかし名誉挽回の機会が永遠に失われてしまうわけです。
仮に来年甲子園行ってもそこに駒場の姿はない。
この人が立ち直れるかどうかも気になりますね。
・馬術部顧問復活……
でも、部活よりもチーズ作りに生徒を駆り出すのは如何なモノかと(大汗)。エゾノーは案外学科ごとの縄張り意識無いのか?そして女の勘が働いた吉野と散歩して偶々通りかかった常葉も来ます。納豆菌ってそんなに繁殖力があるのって……『クッキングパパ』で炬燵さえあれば出来る自家製納豆のレシピがあるぐらいですからねぇ。だから機具の洗浄祭りになる訳です。
レンネットって言うのは授乳期間の偶蹄目(ウマ、ウシ、ヤギ)の第四胃袋(ギアラ)に存在する酵素の事で母乳の分解を助ける役目をします。子牛由来のモノはカーフレンネットと呼ばれ珍重される。なぜなら殺さないと採れないから……でも大量生産出来るのは代用品があるからです。カビから採取したり、遺伝子組み換えの微生物を使ったものが殆ど。
『ドラゴンクエストⅧ』でもチーズを練成する際に欠かせないアイテムとして“レンネットの粉”として登場、でも実際は液体。ボケたらギガスラッシュ並のツッコミを受けます(マテ)。各種チーズは練成したんですが勿体無いので殆ど使いませんでした(マテ)
(この作品で錬金釜が初登場した)
・アレ?
駒場のルームメイト、この声に聞き覚えあるのは……。
・離農する現実
多くが借金ですがその要因に天災による耕作地が修復不可能な状態、また連作障害によるモノと様々。借金は他人事じゃ無い訳です……原作者も子供に借金の事を告げずに親が首を吊った(=首つり自殺)と言うのが身近にあったらしいです。こんなシナリオも農家の現実を知ってほしいと言う願いも。
経営の才能が無いと言う訳でもなく、JAや国の支援も限度があるかもしれませんね。