田中の目が開いた!
御崎市へ舞い戻った悠二が吉田や田中と再会。
一方で悠二の両親や池、緒方たちは坂井悠二を覚えていない。
キャラクターを交錯させつつ差を見せつける演出は見事でした。
そして悠二が来たのは吉田を連れていくため。
ザナドゥ創造に必要なんだそうです。
口調は穏やかですが吉田に拒否権は無い模様ですね。
フレイムヘイズ何やってんの。
御崎市でザナドゥ創造。
これに対し、フレイムヘイズが飛行機を爆破して紅世の徒の日本入りに対抗。
流石にこれは拙い、ただのテロリストじゃないか。
確かにフレイムヘイズは陰ながら人類を守ってきたかもしれない。
だからと言って飛行機爆破したらそりゃ反発されます。
これまで守ってきたからといって、これからも守るとは限らない。
フレイムヘイズが人類を見捨てたと思われても仕方が無い気がしますね。
シャナは四神と合流。
格好や名前からアメリカ中南米、それもアステカに縁ありそうな面々ですね。
フレイムヘイズと人間(アウトロー)が千々に乱れる中でシャナ達は独自の行動を開始。
四神と呼ばれるメンバーに自身の考えを提示し、協力を要請する。
正直シャナの動機はほぼ私情。
しかしそれがいい、と四神の連中には気に入られた模様。
自然の摂理とか全体の意思を尊重しそうな連中に見えたのですが、あっさりシャナに乗って来ましたね。
今は亡きセンターヒルの「ザナドゥ」は成功しない、という意見が大きかったのかもしれません。
田中は視聴者代表か。
再会した悠二に最初警戒する田中。
しかし旧友故か、話しているうちに徐々にガードが下がって来ましたね。
悠二は自分が目指すザナドゥを懇切丁寧に説明。
美味しい話ばかりではなくリスクも当然有る事まできちんと述べています。
それを全部シャナに話せば戦わなくて済むんじゃないか?
私自身も抱いていた疑問を代わりにぶつけてくれます。
上手く行ったら、という楽観的な可能性にシャナは乗らない。
ザナドゥ自体初めての事なので、いくらでも予想外の自体が起こりえます。
そして人類全体を一か八かの賭けにする訳には行かないと。
結局力づくで勝った方の要求を通すという結論に至った模様です。
そして吉田は悠二と共に行く。
君が必要なんだ、と言われた吉田は悠二に付いていく。
田中が吉田に何度も「本当に良いのか」と確認してますね。
そして悠二自信からも確認を求められている。
何度聞かれても吉田の決意は変わらない。
単に「好きな人に頼まれたから」じゃない事が繰り返し強調されていますね。
こうして田中は去り、吉田は紅世の徒達に迎えられて行く。
今まで当て馬的な扱いだった吉田が遂にキーパーソンになった、という所で次回です。
今回は説明会でしたが、面白かったです。
何せ視聴者として聞きたいことや知りたいことに答えてくれましたから。
それにしてもキャラを無駄遣いしないアニメですね。
四神の活躍にも期待しています。
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次回は灼眼のシャナIII 第18話 『闘争の渦』です。
>これに対し、フレイムヘイズが飛行機を爆破して紅世の徒の日本入りに対抗。
これはアニメの描き方が悪いので誤解されるのも仕方ないのですが、彼らは襲撃の前に封絶を張っており、被害が現実に及んでいるのは、封絶を張ったフレイムヘイズが途中で殺されてしまったからです。
もちろん、飛行機に乗り合わせた人間を危険に晒すことではありますが、襲撃したフレイムヘイズとしていつものように徒を倒した後できちんと復元するつもりではありました。
>これまで守ってきたからといって、これからも守るとは限らない。
先週ゾフィーも言っていましたが、通常フレイムヘイズの成り立ちというのは、「目の前で大切な者を徒に食われた人間の怒りや悲しみや憎悪や恐怖といった強い感情を紅世の王が見つけ出し、契約する」というものですからね。
つまり、彼らは基本的に復讐者なわけです。
日本に来た徒を襲撃しているのは、まだ仇の徒を討てていないなどで、復讐心を失っていないフレイムヘイズ達です。
自分が何十年、何百年と追いかけてきた仇が、これまで散々人間を食らって快楽を貪ってきた憎い敵が、「楽園」に逃げようとしているのです。
彼らを責めた会議の出席者の言うことは正論ではありますが、これまで徒から守られてきたお前に彼らを責める資格はあるのか、と言う出席者もまたいるわけです。
>自然の摂理とか全体の意思を尊重しそうな連中に見えたのですが、あっさりシャナに乗って来ましたね。
>今は亡きセンターヒルの「ザナドゥ」は成功しない、という意見が大きかったのかもしれません
彼らはネイティブアメリカンで、西洋人がアメリカ大陸に渡ってくる遥か昔からフレイムヘイズとして世界のバランスを守るために徒達と戦っていました。
しかし、西洋人がアメリカ大陸に渡ってきてネイティブアメリカンの土地をどんどん奪うようになりました。彼らはフレイムヘイズという「世界全体を守る」という立場故に、一方(ネイティブアメリカン)に肩入れするわけにもいかず、西洋人による同胞達への暴虐をただただ傍観するしかありませんでした。
ですが西洋人がアメリカ大陸のほとんどを奪いかかった時、とある一人のネイティブアメリカンの少女による「大地の四神」への祈りをきっかけに、彼らの忍耐は終わりを迎えました。
彼らは立ち上がり、彼らの大陸や同胞達の命を奪った人間達と戦い始めます。
フレイムヘイズ達は大地の四神の事情を理解、同情しつつも、「世界のバランスを守る」者として人間と戦う彼らを許容は出来ず、大地の四神を阻止しようとします。
その主流派のフレイムヘイズに対し、大地の四神につくフレイムヘイズもいて、フレイムヘイズ同士による「内戦」へと発展してしまいました。
戦いは十数年続きましたが、フレイムヘイズ同士が争うことで、当然紅世の徒へ対処する力が弱まり、徒達の跋扈を招きました。
それにより、世界の歪みは拡大、もはや内戦どころではなくなったフレイムヘイズの説得を受け入れて、大地の四神はやむなく矛を収め、再び同胞達が死んでいくのをただ黙って見ることしか出来なくなりました。
そういう経緯があり、大地の四神はもはや自分たちの大陸と同胞達を奪った人間まで守るというフレイムヘイズの生き方はできなくなりました。
彼らはフレイムヘイズとして戦うことは止め、とあるフレイムヘイズの勧めから、後進のフレイムヘイズの育成に従事することにしました(立場上はアメリカ大陸の外界宿のトップ)。
そうしてそれから二百年ほど、大地の四神が動くことはなくなった、というわけです。
徒が人間を食らうこともまた世界の摂理、と大地の四神が達観していたのも、そうやって西洋人にネイティブアメリカンが「喰われて」いったのも見ていたからですね。
食って食われての繰り返しが摂理であり、それが世界というものだと。
祭礼の蛇が何をする気なのか見届けようとしたのも、それもまた「世界の摂理」に過ぎないかもしれないからです。
しかし、彼らは戦うことを決めました。それは、大地の四神が彼らの師匠から聞いていた「世界の真実」が関係しています。センターヒルがゾフィー達に語っていた「世界の歪みは、徒が人間を食らい存在の力を『消費』することに原因があるわけではなく、人間を存在の力という不安定なものに『変換』することに原因がある」「故に、人間を食って得た存在の力を、徒が使用し、世界に『還元』すればその分歪みは収まる」というものです。
彼らの師は、3000年前に祭礼の蛇を「久遠の陥穽」によってこの世から放逐する際、「両界の狭間」への道を開き、そこに触れたことで偶々その「真実」を知りました。
祭礼の蛇による新世界は、その「狭間」に作られようとしていますから、徒達がそこに行き、その潤沢な存在の力を使って「世界」について研究し、「真実」を知ってしまう危険が高まります。
これは何が危険かというと、「人間を食って不安定な存在の力に変えるせいで世界が歪む? 食って得た存在の力を使えば世界の歪みは直る? なら人間を食ってもすぐそれで得た存在の力を使えば良いだけじゃないか!」という「免罪符」を徒に与えることになりかねないからです。
この「免罪符」を得、自制を完全に無くした徒達は、この世以上の放埒を新世界で行うでしょう。今週言われていたように、新世界が「徒達の為に造られた楽園」という意識があるので、なおさらそうなります。
そうすれば、世界の歪みは酷くなり、「紅世」「この世」「新世界」を含めた大地の四神が『世界』となる存在はいずれ失われてしまうかもしれません。
それゆえに、大地の四神は「この世」だけを守るフレイムヘイズとしてではなく、彼らが『世界』と呼ぶものを守る為に、戦うことを決めた、というわけです。
非常に長くなりましたが、そういった事情から大地の四神は「フレイムヘイズの使命」とはまた違った自分達の信念によって生きています。
それを彼らは「私情」と言い、シャナが「私情」を含んで動いていることを責めなどしないよ、と言っているわけですね。
詳しい説明ありがとうございます。
四神≠フレイムヘイズというのがようやく分かりました。