クロードは殿様商売過ぎるだろう。
親の代からの馴染み客の元へと打ち合わせに行ったクロード。
親父と同じものを作れと言うなら断る。(おお、職人気質か?)
俺は親父じゃない。(うわカッコ悪っ!)
てっきり「親父を超えろと言うなら受けてやる」て言うと思ったのに。
しかも客から「お前に頼むのは父の存在あってこそ」と諭されるのが情けない。
まったくどっちが客なんでしょう。
クロードの看板屋としての仕事は一見良さそうに見える。
ダメ出しされたり突き返されたりするシーンがありません。
しかし一部に受けているだけで、それほど売れてない=腕はまだまだという事じゃないのか。
そんな気がしてきました。
祖父オスカー・・・技術以上に経営の才能があり、店を拡大した。
父ジャン・・・天才的なセンスと職人芸で店の評価を上げた。
クロード・・・歳の割に腕は立つけどまだ未熟。
こんな感じじゃないんでしょうか。
特に天才かつ故人でもあり直接手ほどきを受けた為にクロードの父親へのコンプレックスが凄い。
天才は模倣の対象にはならない。
天才は人に教えられない、出来るのが当たり前だから。
そんな言葉もありますが、クロードの超えるべき壁は高いと言わざるを得ない。
可哀想といえば可哀想な話です。
こっちは楽しそう。
苦悩するクロードを尻目に留守を任された湯音とオスカーは楽しそう。
物置から引っ張り出してきた幻灯機でにわか上映会を開催。
毎度おなじみアリス一行や、暇で遊びに来たアランも加わってすっかりお祭り騒ぎ。
みんなを集めてお店が劇場みたくなってしまった。
ここに不機嫌なクロードが帰って来て、癇癪を起こすのかと心配でした。
そうならなくて一安心です。
アリスは本当に大物だと思う。
椅子に座っていたものの、老婆が気になって席を譲ってしまうアリス。
そんな彼女に空いた場所を薦めるオバちゃん。
ギャルリの敵とクロードからは酷評されているブランシュ家の令嬢ですが、
「ボロっちい」とバカにしながらもギャルリを嫌っては居ないし、ギャルリの人々からも嫌われていない。
家に囚われているクロードとカミーユ、奉公人という立場に縛られている湯音。
アリスこそ固定観念や既成の価値観に縛られないフリーダムな存在。
最初出てきた時はうるさい小娘だと思ってました。
話が進むと実に気持の良い性格をしているのが分かります。
顔を合わせればクロードとは喧嘩ばかりですが、実はアリスがパートナーというのが最適かもしれない。
性格の対照的な二人が上手くいく例は少なくありません。
彼女とクロードが協力すればギャルリの再建も可能なんじゃないでしょうか。
当の二人はまず認めないでしょうが。
オスカーやアランの社交性は重要。
口よりも手を動かすのは職人として当然です。
でも自身の技術を正しく宣伝して、広く知ってもらうのは大事です。
ジャンのような天才ならば噂を聞きつけて客のほうから出向いてくるかもしれない。
しかしクロードはまだその域に達してないでしょうし、将来到達できるかも分かりません。
態度だけ一流ぶってもダメ。
今回の上映会はお店にとって格好の宣伝になったと思うんです。
引退したオスカーや、部外者のアラン、そして太鼓を叩いていたエドガールのお陰です。
偉そうにふんぞり返っているだけが一流じゃない。
まずはいろんな人に仕事を知ってもらうという啓蒙活動も重要だと思います。
というところで次回です。
お姉さんちょくちょく出てきますね。
外国へ言った人間にとって、望郷の念は切っても切れません。
下手に忘れようとしないで、適度に思い出しながら浸るのが良いと思います。
そんな湯音がことあるごとに思い出すのが姉の汐音。
彼女、眼が青いんです。
アニメ的な描き分けじゃなく、彼女だけ意図的に青く描いてあるみたいです。
Web限定配信の第4.5話に、長崎に居たジプシー(ボヘミアン)の音楽家の孫娘アンヌが出てきました。
彼女の祖父は日本人女性との結婚を許されずに去りましたが、出来た子供がどうなったのかは明言されていない。
ひょっとして湯音や汐音の祖母か母なんじゃないのか。
湯音には出なかったけど、汐音には西洋人の特徴である碧眼が出た。
奇妙な繋がりどころか思いっきり親戚だよ!という可能性もありますね。
次回は異国迷路のクロワーゼ 第11話 『祈り』です。
コメントする