酒井忠次の「海老すくい」踊りが凄かった。
ひょっとこみたいな顔で舞うんですが、動く動く。
ぬるぬる気持ち悪いほどローリング。
左介は怒り爆発させそうになりましたが、私は笑いっ放しでした。
賤ヶ岳やらないの!?
いきなり時間が2年飛びました。
その間に賤ヶ岳の戦いがあり、義兄中川清秀も柴田勝家も退場済み。
兄さんと権六の最後無しかよ!
左介に出番がなかったからという事でしょうか。
まあ合戦が売りの作品じゃないのは分かりますが、思い切りが良いというか何というか。
小牧・長久手の真っ最中。
織田信雄が徳川家康と結び、豊臣秀吉と戦っている最中に呼び出されたのが左介。
信雄と和睦したため、それを伝えって家康とも和睦して来いという内容です。
左介と家康には因縁があります。
嘗て明智光秀主催で家康を接待した折、左介の「安土盛り」が逆鱗に触れたことがあったからです。
貴様はいつぞやの!といきなり険悪ムードになりかねない。
これは無理、断りを入れようとする左介。
しかし秀吉は三肩衝のひとつ「初花」を見せびらかし、成功したら貸してやると強烈に誘惑。
この初花に心揺さぶられる左介の描写が面白い。
まるで催眠術に掛かったかのような顔ぶりです。
趣向が変わっただの質素もまたよしと言いながら、名物には抗えないんですね。
家康の挑発。
秀吉の使者となった左介を表面上丁重に迎えた家康。
あっさりと和睦は成立し、饗応を受けることとなりました。
ところが出された食事がもの凄かった。
鯛の御頭付きに味噌田楽、そしてオヒツ一杯分はあろうかというてんこ盛りの飯。
てっぺんに梅干が一つ乗っており、どうみてもおっぱい、物凄い巨乳ですね。
楽な戦争だったから、兵糧が余って余ってと自慢気に話しています。
加えて酒井忠次がふざけた踊りを舞い始め、歓迎とみせかけてコケにされているのは明らか。
嘗ての無礼を謝罪しておきながら、更におちょくってくる家康。
俺は仮にも豊臣軍10万の名代だぞ!!
仕返しとばかりにお膳をひっくり返したい衝動にかられます。
以前の左介なら「馬鹿にするな!」とぶちまけていたでしょう。
左介は気づいた。
馬鹿にしたような食事を出し、ふざけた踊りを披露する徳川も必死だと。
兵力から言えば豊臣が圧倒的に有利。徳川に余裕があろう筈がない。
にもかかわらず挑発を繰り返すのは、和平に一も二もなく飛びついたという無様な所を見せないため。
そんなに言うなら戦争を止めてやってもいいよ、という命がけの芝居だった。
真相を知って穏やかに去っていく左介。
これを見た家康も、左介の器の大きさに気づいたみたい、というところで次回です。
誰この能面→石田三成だった。
プライドが高く、左介を見下しているのがかなりあからさまです。
光秀と違ってこちらはあまり善人っぽく無いですね。
演じる関俊彦の抑揚のない喋り方が物凄く不気味でした。
次回はへうげもの 第17話 『チェンジング・マン』です。
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