基本的に従順ですが。
いっぽうで頑固なところがある湯音。
外国へ来て戸惑うのは言葉や文化の違い、そしてそれ以上に食い物の違い。
特に19世紀の日本とフランスでは相当違いがありそうですね。
仏教の影響もあり、当時の日本人で肉や乳製品を食べ慣れた人は殆ど居ないでしょう。
特に湯音にチーズはキツかった。
まあ食べたことがない上に発酵食品というのは、かなりハードルが高いと思います。
しかし頑なに美味しいです!!と言って無理に食べ続ける。
そして飲めないコーヒーも無理にガブ飲み。
コーヒーは好きでも無茶飲みしたら胃を悪くしちゃいます。
嫌いなら嫌いといえば良いし、無理に食べる必要も無いのに。
個人主義のフランス人であるクロードには「相手に気を遣う」風習は全く理解できそうもありません。
ぶっきらぼうだけど基本的に優しい。
クロードが敵意を顕にして戸惑う湯音。
それは二人で外出した時のこと。
一際大きな建物に湯音が目を留めるとクロードの表情が険しくなりました。
それは近年進出してきた百貨店だった。
金にあかせて自分たちの商売を脅かす百貨店はクロードにとって許しがたい存在。
現代でもデパートが建って商店街が大ピンチという構図はまま見られます。
しかしオスカーはちゃかり客として並んでいる。
本人は敵情視察とか言ってますが、どう見てもデートの為にしか思えない。
隠居しても恋愛には積極的、いかにもフランス人という感じですね。
それにオスカーもただ遊んいた訳ではありません。
湯音の着物はここのオーナー、ブランシュ家に渡ったという情報を得ていました。
クロードは敵視する相手から着物を取り返さなければなりません。
頑固なだけが理由じゃない。
出されたものにケチを付けるのは失礼。
そんな気遣いから無理してチーズやコーヒーを食べたというだけではありません。
いずれ自分がクロードやオスカーに食事を作ってあげたい。
彼らの好物の良さが分からなくて、おいしい料理が出せるのか。
だから何としても慣れる必要があった。
健気すぎて涙出てきそうです。
徐々に慣れていけばいいよ、と優しく見守るクロード。
まだまだチーズやコーヒーの良さは分からないけど、一方で焼き立てのパンが美味しいことは湯音にも分かりました。
その土地に馴染むには、言葉と食べ物に慣れること。
これだけやる気があれば、いつか湯音が作った美味しいフランス料理が楽しめそうですね、ということろで次回です。
ころころ変わる湯音の表情。
見てて本当に楽しいし、心が温まります。
作風としてフランス・パリの景色や食べ物といった部分にかなり力が入っていますね。
見てるとこっちも19世紀のフランスを旅しているような気分を味わえます。
マルシェ(=マーケット)の野菜は本当に美味しそうに描かれていました。
戸惑うことが多かった湯音がもの凄く興味津々だったのも納得です。
あとは百貨店のお嬢さんが出てくるかと期待していました。
残念ながら、来週までお預けみたいです。
何故スプーンが使えない。
スープ皿を直にすすり「ズズズ」と音を立てるのは作法を知らないので分かります。
箸が使えるだろうにスプーンが使えないとかおかしい。
幾ら何でも不器用過ぎだろう、と思ってしまった。
次回は異国迷路のクロワーゼ 第03話 『日本迷宮』です。
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