戦嬢の交響曲(全7巻完結)

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戦嬢の交響曲1 (ファミ通文庫)

戦嬢の交響曲1 (ファミ通文庫)
著:築地俊彦/絵:赤賀博隆

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ファミ通文庫から発売されているライトノベルです。
築地俊彦といえば「まぶらほ」「けんぷファー」で知られており、どちらもアニメ化されています。私自身けんぷファーから築地作品に興味を持って、戦嬢にたどり着いたクチです。

●あらすじ
舞台は霊機(ラルワ)と呼ばれる正体不明の怪物が出現し、人類規模の闘いが続いているという世界です。
ラルワを倒すには女性だけが持つ「アニムス」を武器に纏って戦う戦嬢しか対抗手段が無いという状況でした。

アニムスは思春期の女性に発現し、20~25歳で消失してしまう為に戦力の中心は10代の少女となっています。ところが主人公の敷波佑鹿は男であるにも関わらずアニムスを持っていることが判明し、義理の弟の学費と引き換えに戦嬢養成学校である三瀧高校に転入して来るところから物語が始まります。

●感想
謎の敵と世界中が戦っている状況。
スグに「ガンパレード・マーチ」「マブラヴオルタネイティブ」などが浮かんできますが、加えてこの世界では女性しか戦う手段を持たないのが特徴です。ここは「ストライクウィッチーズ」に近い設定ですね。

佑鹿は早くに両親を無くし義理の両親に育てられていたのですが、居心地の悪さを感じていました。たまたま病院にいった折にアニムスが発見され、義理の弟の学費が出るという申し出に養父母が飛びつき、厄介払いの様に三瀧高校へ送られてきます。

そこはラルワと唯一戦うことの出来る戦嬢の養成学校であり、日本で男性にアニムスが見つかったのは佑鹿が初のケース。当然女子しか居ない学校です。しかも彼が配属されたのはメンバーが一人しかおらず、居室もじめじめした地下にある章義舎(寮の名前)第八班というグループでした。

第八班唯一のメンバーにして班長は香椎雪風。彼女は強力なアニムスと類稀な戦闘能力を持ち、武器もその強さを体現したような「緑千丈山颪(みどりせんじょうやまのおろし)」とよばれる長尺の日本刀を使っています。しかし敵はもちろん味方にも厳しい上、コミュニケーション能力が皆無な為もともと居た他の班員と折り合いが悪くみんな去ってしまったというのです。

そんな雪風にとってド素人の佑鹿など邪魔以外の何者でもありません。当初はその存在すら無視し、佑鹿の前で着替えるなど眼中に無いかの扱いをします。

おまけに他の女生徒からも敬遠され、教師からは嫌味を言われます。唯一寮の中で古楯五十鈴だけが「監督生の義務として」接してくれるのですが、場違いもいい所の四面楚歌状態です。

●魅力的な主人公
酷いですね。世界観が酷いのはともかく、主人公の境遇が酷すぎます。

・実の親は死亡。
・義理の親には煙たがられる。
・挙句学費と引き換えに売られる。
・放り込まれた学校でも邪魔者扱い。
・しかも戦闘員養成学校で、いずれ戦場へ行く。

世界名作劇場でもここまで不幸なキャラクターはまれでしょう。
しかしこの主人公は立派です。
知識も戦い方も分からない中で一生懸命今出来ることを模索して必死に努力するんです。

座学が遅れているので授業以外にも図書館で自習し、二人しか居ない自分の班でどうやったら模擬戦に勝てるかをシミュレート。相手にしてくれない雪風にも何度も話しかけてコミュニケーションを取り、自分なりの戦術を提案するようになるのです。

そんな佑鹿が見出した自分の役割は 「軍師」 。それもひらめきで奇策が思い浮かぶ天才型の軍師ではなく、
地形や敵の特性を頭に叩き込み、メンバーの得手不得手を把握した上で計算ずくで勝つ
という努力型の軍師です。
主人公の策が功を奏することで雪風や五十鈴をはじめ他の女生徒も信頼を寄せてくるようになるのです。

・努力によって成長する主人公
・モテても違和感の無い主人公

最近のアニメやラノベでは珍しい、大変に好感の持てる主人公です。
ヘタレなのに何故かモテモテ という作品に食傷気味だったたけに、この戦嬢の交響曲には大変期待しておりました。

●残念な終わり方
しかし7巻で、多くの謎を残したまま打ち切りの様な終わり方をします。
確かに難点はあります。

・挿絵がいまいち(みんなタレ乳で寸胴に見えました)
・メインヒロインの雪風が不人気(五十鈴の方が人気がありました)
・ファミ通文庫というレーベルが弱い気がする
・血を吹いたりバタバタと人が死ぬという殺伐とした作風

とはいえ、これを補って余りある魅力があると思ったので残念です。

・主人公が女顔という設定が全く生きなかった
・五十鈴とデートして欲しかった
・葉島野分とシャワー浴びて欲しかった
・特別班との絡みが欲しかった
・男の戦嬢の秘密をきちんと説明して欲しかった
・主人公の先読みと刃が伸びる能力の説明をして欲しかった
・敵が自滅のように敗北したのがご都合主義過ぎる
・余裕が無かったのか、エピローグが少ない

これらが実に心残りです。
作者が他に書いている「まぶらほ」「けんぷファー」に比べ遥かにシリアスな世界観であり、またニ作品では完全にヘタレで不快感すら覚える主人公なので魅力が段違いです。個人的には是非アニメ化して欲しいのですが、厳しいでしょうか。途中までは★4~5つ付けたいのですが、残念なラストで★3つとしておきます。

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